チタキヨのヨ

妙齢女だらけ演劇ユニット「チタキヨ」の作・演出担当、米内山陽子のあれこれ

もう春はまだかって言うのやめようかな

本日予定日。

そして、20代最後の日。

昨日は検診。

仕事に行く母の車に同乗し病院まで。

最近の兆候が著しいので、入院セットをついでに預かってもらう。

地獄の内診の結果、子宮口はやはり2センチ程度。

中の人も降りてきてはいない。

ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー(MMR

落ち込むなぁ。

中の人、既に3600g。

頭もかなり大きい。

ここで医師より

「中の人の頭が大きくて、降りて来れてない可能性がある。

  急ぎ提携の総合病院にて骨盤のレントゲンを撮影されたし」

と言われる。

骨盤の大きさ次第では、帝王切開もあり得るとのこと。

ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー(MMR

あまりの急展開に目眩を覚えながら、

西荻に越す前に暮らしていた阿佐ヶ谷の総合病院へタクシーで赴く。

道中、夫と母へ連絡。

夫が会社を抜けてくるというので、母には仕事を継続していてもらう。

タクシーの運転手さんが電話の会話を聞いてそこそこの事情を察してくれたらしく、黒飴をいただく。

「国産だからね!安心だよ!」と仰っていたのがなんだか可笑しく、非常に和む。

車中で一粒なめる。おいしい。

阿佐ヶ谷の総合病院は、敬愛する寺山修司氏が息を引き取った病院で、

かつては「シニキタ」などという不名誉な渾名で呼ばれていた。

結婚前の夫と同棲しているときによくかかっていた。

夫もかつて入院していた病院だ。

現在はトップがかわったらしく、かなり大胆な改革があり、

評判がうなぎ上りだと言う。

確かに、受付からレントゲン室までは案内があり一切待たない。

撮影もすぐに始まり、説明も丁寧で、スタッフの心遣いが気持ちよい。

会計もほぼ待たなかった。

レストランやホテルなどでも思うことだが、

味や設備や技術なども非常に重要な要素ではあるが、

結局はそこに「誰がいるか」「どんな人なのか」ということが大事のように思う。

わたしはそこを一番重要視する。

会計時に夫と合流。

夫に詳しい経過を説明しながら、昼食をとる。

平日に夫と昼食をとれることになるとは思わなかったので、イレギュラーに少し感謝。

産院の午後の検診が15時からなので、それまで実家で過ごす。

助産師さんから「リラックスする方法を見つけておいてくださいね」と言われていたが、わたしにはそれは夫だなぁ。

本日2回目の検診。

朝から進行していたお産が先ほど終わったらしく、少し待つ。

上の階から、お父さんになったであろう男性の声が聞こえる。

「うん、うん、陣痛始まったと思ったら、けっこう順調で、あっと言う間だったよ」

うらやましい。

夫は、お姑さんらしき人の「男の子かと思ったら女の子だったのよ」という声を聞いたらしい。

なんにしてもめでたいことだ。

レントゲンの結果。

中の人の頭は確かに大きい。

しかし、わたしの骨盤もかなりの猛者だったらしく、

全く問題なく通ってこれるだろう。とのこと。一安心。

帰り道、小さなことで夫とけんか。

10分後には仲直り。

二人とも気が弱いのですぐに謝る。

しかし二人ともしつこいので、何故こうなったか、反省点について説明し合う。

それいゆでお茶をする頃には忘れる。

実家に戻ると母が帰っていたので、夫は会社へ。

その後は夕食をとり、夫帰宅まで眠る。

夫は12時過ぎに帰宅。

仕事の話など聞きながら夫の食事に付き合い、今日も泊まってもらう。

病院巡りは非常に骨が折れた。

今朝、中の人の動きに起こされる。

しゃっくりをしているようだ。暢気だなぁ。

暢気な子だといいなぁ。

今日か!?明日か!?と親が焦ってもしょうがない。出てきたいときに出てくるだろう。

唐突にそう思えて、そうしたら気持ちが晴れたので、

もうこの先はゆったり過ごそう、と夫と話した。

明日は誕生日だし、何か食べにいこう。